技術

バイオマス資源との混合利用

発生量が不安定で熱量の低いバイオマス資源由来のバイオガスに、熱量の高いLPガスを混合することによって、バイオマス資源を有効利用するための調査研究を行っています。

パイプライン供給方式

バイオマス資源(食品廃棄物・下水汚泥等)をメタン発酵させることによって発生したバイオガスに、増熱用及び補助燃料としてLPガスを混合し、小規模・地域限定のパイプラインによって近隣施設に供給するシステムです。

液体燃料供給方式

バイオマス資源(非食料農作物・製材廃棄物等)からCOとH2をガス化し、さらにそれらからメタノール、DME等の液体燃料を合成してLPガスに混合するシステムです。

出典:(財)エルピーガス振興センター「第19回LPGC研究成果等発表会」資料を基に作成

FRP容器(繊維強化プラスチック複合型容器)

LPガス用FRP容器の実用化

日本LPガス団体協議会では、LPガス用FRP(Fiber Reinforced Plastics)容器の国内実用化に取り組んでいます。FRP容器は、繊維強化プラスチック製の容器で、重量が鋼製容器の半分程度と軽く可搬性に優れていること、火事にあっても爆発しないなど安全性が高いこと、またカラフルで美観性もよく、室内に置いても違和感がないなど、多くのメリットを持つ新しいLPガス容器です。

欧米では既に実用化され、70ヶ国以上で1,000万本以上販売されるなど普及が進んでいますが、日本ではFRP容器に関する規格が整備されておらず、製造、輸入、販売ができない状態となっていました。これに対し当協議会では2008年より国内販売に向けた検討を開始、2013年に「液化石油ガス用プラスチックライナー製一般複合容器の技術基準」を制定するなど、自主基準の整備を進めながら、行政および関係機関に対する継続的な働きかけを行っています。そうした取り組みの結果、2015年には法的整備が完了し、FRP容器の製造および販売が可能になると見込まれています。

FRP容器の実用化により、都市ガスやオール電化のご家庭でもLPガスを利用した新しい提案が可能になるなど、LPガスを活用するシーンのさらなる増加につながると期待されています。

FRP容器の特長
  • 重量が鋼製容器の半分程度と軽く、可搬性に優れている。
  • カラフルで美観性に優れ、室内に置いても違和感がなく、床材も傷めにくい。
  • オールプラスチック製のためさびの発生がなく、特に船舶用や沿岸地域等における使用に適する。
  • 容器に透明性があるためガスの残量が目視確認でき、ガス切れ防止に適する。
  • 廃棄時を除く製造、使用、移動時等の環境負荷が小さい。
  • 耐圧性が高く(鉄製容器の2倍)、また火災時に爆発することがなく、高い安全性を有している。
使用イメージ