政策におけるLPガス
エネルギー基本計画は、「エネルギー政策基本法(2002年制定)」に基づき、わが国のエネルギー政策の具体的な方針を示すため政府に策定が義務付けられています。エネルギー政策の基本方針では、安全性(Safety)を大前提とし、安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)の「3E+S」の同時達成を目指しています。
第7次エネルギー基本計画(2025年2月閣議決定)は、「GX2040ビジョン」「地球温暖化対策計画」と整合性を図るかたちで策定されました。基本的な考え方として「災害の多いわが国では、エネルギー強靭性の観点から、可搬かつ貯蔵可能なLPガスの安定調達と供給体制確保は重要である。」と記され、LPガスは、以下のように位置づけられています。・化石燃料の中で温室効果ガス排出が少なく、約4割の家庭に供給され、備蓄体制も整備されており、可搬かつ貯蔵が容易な分散型エネルギーである。・国内需要の8割を占める輸入先は米国、カナダ、豪州で9割超と地政学リスクが低く、エネルギー安全保障にも資する。・容器で全国のどこへでも供給可能で、災害時には病院等の電源や避難所等の生活環境向上にも資する「最後の砦」としても、重要なエネルギー源である。さらに今後、有事対応やアジアの需要増加に備えた備蓄水準の維持、自家発電設備等を備えた中核充填所の新設・設備強化、病院・福祉施設や避難所となる小中学校体育館等での燃料備蓄や発電機・GHP等の併設による生活環境向上を促進する、としています。また、次世代エネルギーとして、グリーンLPガスの2030年代の社会実装を目指し、LPガスのカーボンニュートラル化に向けたカーボンクレジットの利用拡大や、rDME(バイオ由来のジメチルエーテル)を混入した低炭素LPガスの導入に向けた取り組みも後押しされます。需要家サイドでは、引き続き徹底した省エネ化を図り、家庭部門のエネルギー消費の約3割を占める給湯の省エネ対策として、ハイブリッド給湯機、エネファーム、エコジョーズ等の高効率給湯機の導入が支援されるなど、LPガスはエネルギー政策における重要な役割を担っています。
また、「グリーンLPガス(バイオLPガス/合成LPガス)」が新たに一項目取り上げられ、社会実装、海外調達の支援、rDME(再生可能ジメチルエーテル)混合LPガスの導入促進が明記されました。
現在の課題
LPガスに関する法律
「高圧ガス保安法」は、高圧ガスによる災害を防ぎ、公共の安全を守るための日本の法律です。ガスの製造や貯蔵、販売、移動、消費などのルールを細かく決めています。「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」(通称「液化石油ガス法」)は、一般消費者向けのLPガス(プロパンガス)の取引適正化と災害防止を目的とした法律です。